「江戸あわび―料理人季蔵捕物控」の感想文です

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『江戸あわび―料理人季蔵捕物控』を読んでみました(ネタバレなし) ~ 和田 はつ子 ~

『江戸あわび―料理人季蔵捕物控』を読んでみました。
2016年9月に出版された、料理人季蔵捕物控シリーズの第31弾です。

 

日本橋木原店にある一膳飯屋塩梅屋では、珍しく豊漁のアワビを使った料理が評判をよんでいます。
そんなある日、小田原で小さな海産物屋を営む主・富助が行方不明だという情報がもたらされます。
富助は塩梅屋の新しい常連客で、請われるままにアワビのおいしい調理法を季蔵が教えてやったばかりでした。

数日後、富助は殺された状態で発見されますが、定町廻り同心の田端や岡っ引きの松次とともに犯人を捕まえます。
犯人は斬首され事件は一件落着したかに見えましたが、北町奉行烏谷の命令で別の殺人を調べていくうち、鮑玉(真珠)売買の不正に関わった事件の真相が見えてきたのです。

 

正直に言えば、私はもうこのシリーズの推理・捕り物の部分には期待していません。
それなのに何故31巻まで読み続けているかというと、ただただおいしそうな毎回の料理。
今回のアワビ料理は特に秀逸で、「アワビはバターソテーが1番!」と思っている私でも、今度作ってみようかなと感じられる粋でおいしそうな調理法がこれでもかと登場しました。

 

しかし・・・
今作の推理部分は、『オリエント急行殺人事件』のパクリです。
ラストで犯人を追い詰めていく季蔵の姿は、大好きな野村萬斎さんの名探偵ポアロ(勝呂武尊)に完全に重なって見えました。
口中医桂助事件帖シリーズや余々姫夢見帖シリーズは推理の設定も細かいのに、どうしてこのシリーズだけこんなに雑なんだろう?
やっぱりこのシリーズは推理モノじゃなくて江戸のお料理本なんだなと、改めて納得したおいしい1冊でした。

 

 

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