冷え性の改善方法は冷え性の種類によって異なりますが、そのすべてに共通する対策もあります。
そこで今回は、服装や運動、食事、漢方薬、ツボ、カイロの貼り方、入浴法など、冷え性を改善する基本的な方法について詳しくご紹介します。
目次
冷え性の改善方法
冷え性を改善するためには、生活習慣と食習慣の改善が欠かせません。
服装
『下半身は暖かく、上半身は重ね着で調節』が基本です。
◎上半身は上手に温度調節
厚着をして汗をかくと、汗が身体の熱を奪い、かえって身体を冷やしてしまいます。
下着→シャツ→上着→コートなどのように、着脱しやすい服を何枚か重ね、気温差に合わせて調節するようにしましょう。
◎下半身を温める
熱を運ぶ役割を担う血液は全体の70%が下半身に集中しているので、常に温めて冷やさないことが大切です。
下半身を温めるポイントは次の3ヶ所です。
1.お腹まわり
お腹まわりは皮下脂肪が多く、一度冷えてしまうと温まりにくい性質があります。
カイロが入るポケット付きの腹巻きや、お腹までカバーできるタイツなど、最近は便利なものをたくさん販売されているので有効に利用しましょう。
2.ふくらはぎ
下半身の血液を心臓に押し戻すポンプの役割を担うのが、ふくらはぎの筋肉です。
厚手のタイツやレッグウォーマーなどで、ふくらはぎを温めよう心がけましょう。
3.足の裏
足の裏にはたくさんの汗腺があり、1日にコップ1杯分もの汗をかくと言われています。
吸水性の低いストッキングや通常のソックスでは指の間に汗が残り、冷えやすくなります。
5本指ソックスは足指間の汗を吸収してくれるので、つま先を暖かく保温してくれます。
重ね着やきついガードル、靴下の重ねばきなどは知らず知らずのうちに血行を妨げ、冷えを招く原因にもなります。
ゆったりした服や素材を選び、身体を締め付けないよう注意しましょう。
運動
人間の身体の中でもっとも熱を作り出すのは筋肉です。
このため冷え性を改善するためには、全身の筋肉の7~8割が集中する下半身を鍛えるトレーニングが効果的です。
◎スクワット
ふくらはぎ、太もも、腰の筋肉を同時に鍛えることができるので効率的です。
1.肩幅より少し広めに足を開き、つま先はやや外側を向かせて立つ
↓
2.ひざをやや外側に向けながら、太ももが床と平行になるまで曲げる
足を曲げた時、ひざがつま先より前に出ないよう注意しましょう。
1セット=20回を1日3セットづつ行いましょう。
◎カーフ・レイズ
1.肩幅に足を開き、つま先はまっすぐ前を向ける
↓
2.そのままゆっくり、かかとを上げ下げする
かかとを下げた時、地面につかないように床とスレスレの所で止めることがポイントです。
1セット=50回を1日2セットづつ行いましょう。
食事
食べたものは代謝によってエネルギーに変換され、その75%以上が熱となって体温を維持するために使われています。
◎冷たいものの摂取を控える
人間の身体は、食べたものを消化吸収する時にも熱を消費します。
食べたものが冷たいと、それを温めるための熱も必要となり、体温を維持するための熱が不足しがちになります。
◎身体を温める食材を摂る
冬に旬を迎えるもの、寒い地方で採れるもの、土の中で育つもの、色が暖色系の野菜、発酵食品などは身体を温めてくれるので、積極的に摂るようにしましょう。
野菜:かぼちゃ、山芋、れんこん、人参、ゴボウ、玉葱、にら、にんにく、生姜、唐辛子など
果物:桃、金柑、なつめなど
魚類:イワシ、鮭、ブリなど
肉類:羊肉、鶏肉、鹿肉、赤身のお肉など
種実・穀類:玄米、もち米、黒豆、小豆、くるみ、松の実など
発酵食品:味噌、納豆など
調味料:黒砂糖、天然塩、カレー粉など
飲み物:紅茶、プーアル茶、ルイボスティー、赤ワイン、日本酒など
◎身体を冷やす食材を控える
夏に旬を迎えるもの、暑い地方で採れるもの、色が寒色系の野菜、精白した食材、加工食品、ファストフードなどは、身体を冷やしてしまうので、できるだけ控えるようにしましょう。
野菜:レタス、トマト、きゅうり、白菜、キャベツ、ナスなど
果物:バナナ、パイナップル、柿、スイカなど
魚類:カニ、牡蠣、アサリ、しじみ、タコなど
肉類:馬肉など
種実・穀類:そば、小麦など
調味料:白砂糖、酢、マヨネーズ、化学調味料など
飲み物:緑茶、コーヒー、牛乳、ビール、ウィスキー、焼酎など
◎朝食を摂る
1日の体温は睡眠中が低く、起床・朝食後から上がり始め、夕刻前に最高になります。
睡眠中に低下した代謝を高め、体温を上昇させるためにも、朝食を摂ることはとても大切です。
味噌汁とご飯、お粥や雑炊など、温かくて消化のよい食べ物を毎朝しっかりと摂りましょう。
お風呂
熱いお湯に長時間つかると、交感神経が強く働いて血管を収縮させる上、体内の水分を奪って血液をドロドロにしてしまいます。
全身浴での入浴は15分が目安です。
自律神経は急激な温度変化にとても弱いので、かけ湯をして徐々に温度に慣れさせてから、37~40℃のお湯に首までしっかりとつかりましょう。
冷えのひどい人には炭酸入浴剤がオススメです。
お湯に溶け込んだ炭酸が血管を拡張し、血流を促進する効果があります。
漢方薬
身体を温めて血行を良くする働きがある『当帰』を使った漢方薬が一般的です。
・当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)など
また、元気がなく、疲れやすい人の冷え性には、体力をつけながら身体を温めてくれるものもオススメです。
・人参養栄湯(にんじんようえいとう)
・鹿茸大補湯(ろくじょうだいほとう)など
使い捨てカイロ
温めたい場所によって最適な「温めスポット」は異なりますが、体幹部に使うのがもっとも効率的です。
特に、血流の中心である腰に貼ると温められた血液が全身に回るので、全身の冷えをとりたい時には効果的な冷え対策となります。
おへそのちょうど裏側には『命門(めいもん)』というツボがあります。
この辺りをカバーするように貼ると、全身が温められるだけでなく、腰痛や女性特有の月経障害や生理痛の緩和にも効果を発揮します。
電気毛布はNG
眠る時に電気毛布で全身を温めると、皮膚が乾燥したり過剰な発汗を招き、かえって身体を冷やしてしまいます。
湯たんぽなどで足もとだけを重点的に温める方が、冷えは効果的に改善されます。
適正な体重を保つ
無理なダイエットなどで体重を減らし過ぎると、熱を作る筋肉や、断熱材の役割を持つ体脂肪が不足してしまいます。
体温を維持するためには、適正な体重で適度な筋肉と体脂肪を保つことは欠かせないのです。
プラセンタで冷え性を解消!
冷え性の改善策を知っても、これらを毎日実践し続けるには時間も手間もかかります。
プラセンタには次のような効能があるので、安全でしかも手軽に、冷え性の予防・改善が期待できます。
1.血行を促進する!
プラセンタには血液の循環を促す『血行促進作用』があるので、熱を運ぶ役割を担う血液を、身体中の隅々までスムーズに送り届けることができます。
また、プラセンタには骨髄に働きかけて、新しい血液を作り出す作用もあります。
2.自律神経を整える!
血管の太さをコントロールする自律神経が乱れると、血管が収縮して血液が滞り、冷えを起こす原因となります。
プラセンタにはこの自律神経のバランスを整える『自律神経調整作用』があるので、血管を拡げることで血液の循環を良くし、冷え性を予防・改善することができます。
3.基礎代謝を向上させる!
基礎代謝が低い人は、熱を生み出す力が弱く、体温が低下しやすいと言われています。
プラセンタには肝機能をUPさせる働きがあります。
肝臓が活発に働くと体内のエネルギー効率が高くなるので、基礎代謝の向上が期待できます。
4.その他
体温が1度下がると免疫力は30%ダウンすると言われているので、冷え症で慢性的に低体温の人は、免疫力が常に低下している状態にあります。
プラセンタには肝機能を強化してこの免疫力をアップさせる『免疫賦活作用』があります。
プラセンタには冷え性への効果だけでなく、様々な美容・健康効果も確認されています。
そのため、冷え性対策でプラセンタを飲んでいたら、お肌まできれいになったという人も多いようです。
まとめ
近年では西洋医学と東洋医学を組み合わせた治療も行われており、内科や循環器科、婦人科といった診療科の外、冷え性を専門的に診る冷え性外来を作る病院も増えてきています。
セルフケアだけでは症状が改善されない場合は、病院で相談されることをオススメします。
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