近年、TVや女性誌などで取り上げられることが多い【エクオール】
女性ホルモンの『エストロゲン』に似た働きをするため、更年期症状を緩和させる成分として期待されています。
しかしこのエクオールは、過剰に摂取すれば副作用の心配があるので、最低限の注意事項は知っておく必要があります。
目次
更年期障害とは?
女性の身体は40歳を過ぎた頃から卵巣機能が衰え始め、やがて閉経を迎えます。
この閉経をはさんだ前後約10年間を『更年期』と言い、卵巣から分泌される女性ホルモン『エストロゲン』が急激に減少し、体内のホルモンバランスは乱れます。
ホルモンバランスが乱れると自律神経の調節が乱れて、肩こりや腰痛、頭痛、ほてり、月経不順、疲労感など、様々な不調が現れます。
その症状は100種類にもおよぶと言われており、女性の約9割が何らかの不快症状を感じています。
スーパーイソフラボン
イソフラボンはエストロゲンに似た働きをするので、エストロゲン不足を補って、つらい更年期症状の緩和を期待することができます。
このイソフラボンより更に強い効力を持つのが、スーパーイソフラボン『エクオール』です。
このエクオールは、大豆イソフラボンに含まれる『ダイゼイン』という成分が、腸内で腸内細菌(エクオール産生菌)と出会うことによって作られます。
エクオールが作れるのは2人に1人
体内でエクオールを作るためには、腸内にエクオール産生菌を持っていることが必須です。
しかしこのエクオール産生菌は、すべての人間が持っているものではありません。
日本人の2人に1人、40代以下の若い世代では3人に1人しか持っておらず、半数以上の人はエクオールを作り出すことができないのです。
エクオールについては分からないことが多く、現在も研究が続けられている段階です。
エクオール産生菌を持っている人と持っていない人がいる理由も未だ解明されていませんが、子供の頃に大豆製品をあまり食べなかった人はエクオール産生菌を持っている可能性が低いという説もあります。
『体内でエクオールが作れない=大豆イソフラボンを摂取しても意味がない』というわけではありません。
ただ、体内でエクオールが作れると、骨粗しょう症の予防や更年期症状の緩和、肌の老化予防などにおいて、より大きな効果が期待できるとして注目されているのです。
あなたはエクオールが作れる体?
自分がエクオールを作れるかどうかは、『尿中エクオール検査』や『ソイチェック』といった簡単な尿検査で分かります。
産婦人科や人間ドックなどで調べてもらうこともできますが、最近は自宅でとった尿を専門の機関に郵送することで検査できる手軽なキットも販売されています。
自分がどれぐらいのエクオールを作れているのかをレベル表示で教えてもらえるので、更年期のホルモンケアを考える上では重要な目安となります。
大豆イソフラボンの摂取量は?
体内で十分なエクオールが作れる人は、毎日適量の大豆製品を食べていれば、サプリなどで補う必要はありません。
しかし、大豆イソフラボンの過剰摂取を長期間続けると、ガンや子宮内膜症などのリスクを上昇させてしまう可能性もあります。
では、1日の摂取目安はどれくらいでしょうか?
成人女性の摂取上限は1日75mgと言われています。
しかし、この数値は毎日欠かさずに長期間摂取する場合の上限値であること、食品から摂取したイソフラボンは多過ぎると吸収が落ちる特性を持つことなどから、余程たくさんの大豆製品を食べ続けない限り、副作用の危険性は低いと考えて問題ないようです。
ただし、サプリメントや特定栄養補助食品などは吸収率がとても高いため、1日30mgまでという制限があります。
エクオールの摂取量は?
様々な研究データや臨床試験結果から、 エクオールの1日の摂取上限は10mgとされています。
しかし、ここで注意が必要なのが大豆イソフラボンとの関係です。
大豆イソフラボンの摂取上限は1日75mgです。
食事などでたくさんのイソフラボンを摂取しているのに、それにプラスしてエクオールを摂取してしまうと、過剰摂取になります。
「今日は大豆製品を食べ過ぎてしまったな」という日は、サプリメントなどでのエクオール摂取は控えるようにしましょう。
続けることが大事
大豆イソフラボンやエクオールは、体内には3~4時間しかとどまれず、貯めておくことはできません。
このため、「大豆イソフラボン」を含む食品は毎日摂り続けないといけませんし、その日の腸内環境によってはエクオール産生菌が機能しないこともあります。
自分の体質や体調と相談しながら、手軽に必要量を摂取できるエクオールサプリなどの併用も考えてみられてはいかがでしょうか。
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