更年期になると膀胱炎になりやすい！？　～　中高年型慢性膀胱炎の症状と治療法　～

女性は膀胱炎になりやすいと言われていますが、更年期になるとその発症リスクが更に高まるということはご存知でしょうか？
ここでは、更年期に膀胱炎になりやすい原因や症状、治療法について、詳しくご紹介します。

女性は膀胱炎になりやすい

女性はもともと男性に比べて膀胱炎になるリスクが高いと言われていますが、これには次の要因があります。

1.女性は尿道口（おしっこの出口）と肛門が近く、大腸菌が尿道に入り込みやすい形状をしている

2.男性の尿道の長さが14～18㎝あるのに対し、女性は4～5cmと短く、尿道口から侵入した菌が膀胱まで辿り着きやすい

このように、細菌に感染することによって発症するのが細菌性の急性膀胱炎で、更年期に限らず、幅広い年齢層の方に多く見られる病気です。

一方、更年期の女性に多いのは非細菌性の慢性膀胱炎で、『中高年型慢性膀胱炎』とも呼ばれています。

では、どうして更年期には膀胱炎を発症しやすいのでしょうか？

女性ホルモン『エストロゲン』には、目、口、鼻、膣、膀胱など、様々な器官の粘膜細胞の増殖を促し、適度な厚さと潤いを保つことで刺激から保護する働きがあります。

ところが、更年期になると卵巣機能は少しづつ衰え、卵巣から分泌されるエストロゲンの量も減少していきます。
エストロゲンが不足することによって乾いて薄くなった膀胱粘膜は過敏になり、膀胱炎を起こしやすくなります。

中高年型慢性膀胱炎の症状は、頻尿や排尿痛、残尿感など、急性膀胱炎の症状とさほど変わりません。
他にも、下腹部や外陰部、腰、背中などに痛みや不快感がでることありますが、いずれの場合も急性膀胱炎に比べて症状は軽めです。

しかし、症状が長引いたり、膀胱炎を何度も繰り返すなど、完治するまでに時間がかかるのが特徴です。

急性膀胱炎の症状について詳しく知りたい方はコチラ

⇒　女性は特に要注意！　急性膀胱炎の原因と症状

中高年型慢性膀胱炎は細菌感染が原因の膀胱炎ではないため、抗生物質や抗菌剤は効きません。
また、尿検査をしても細菌が検出されないので、精神的なものが原因であると誤診されてしまうケースも少なくありません。

この膀胱炎を発症する原因は女性ホルモンの減少にあるので、治療には不足したホルモンを補う『ホルモン補充療法』が有効です。
このため、更年期に膀胱炎が疑われる症状がある場合は、婦人科や更年期障害専門外来へ行くのがオススメです。

中高年型慢性膀胱炎の治療法としてもっとも一般的なホルモン補充療法は、「不正出血」「子宮筋腫が大きくなる」「子宮体ガンになる確立が高まる」など、副作用のリスクが高いことでも知られている上、既往歴によってはこの療法が使えないケースも考えられます。

プラセンタにはホルモンのバランスを整える『内分泌調整作用』があるので、不足しているエストロゲンの分泌を促進し、膀胱の粘膜を正常な状態に保つことができます。

また、プラセンタには免疫力を高める『免疫賦活作用』や、炎症を抑えて壊れた組織を修復する『抗炎症作用』もあるので、細菌の侵入から身を守り、粘膜の炎症を抑えて膀胱炎を予防する効果も期待できます。

プラセンタはホルモンではないので、ホルモン補充療法のような副作用の心配はありません！

更年期に膀胱炎を発症しやすいのは上述の通りですが、更年期に発症する膀胱炎のすべてが中高年型慢性膀胱炎であるわけではありません。
加齢による様々な機能低下は、細菌性の膀胱炎や間質性膀胱炎を発症するリスクも高めているのです。

気になる症状がある場合は、素人判断で放置したりせず、迷わず医療機関を受診しましょう！