私の読書感想文

『遺跡発掘師は笑わない 悪路王の左手』を読んでみました(ネタバレなし)  ~ 桑原水菜 ~

『遺跡発掘師は笑わない 悪路王の左手』を読んでみました。

前編にあたる『遺跡発掘師は笑わない 悪路王の右手』を読んでから1ヶ月。
待ちに待った、西原無量シリーズの新巻です。

 

陸前高田での復興発掘中、地元民が鬼の手と噂する『三本指の右手』を掘り当てた無量。
今作では、いきなり『金の薬指』を発掘します。
一方『悪路王の首』を祀る平泉の鬼頭家では、歴史の真実を秘めたまま二代にわたって当主が変死しており、真相を探る忍ちゃんにも危険は降りかかります。
改ざん疑惑で調査員を辞めさせられた浅利健吾、15年前に家を出ていった鬼頭家の長男・陽司、謎の韓国人・ペク・ユジン。
陸前高田と平泉の両方で暗躍する3人の狙いとは何なのか。 
全ての謎が明らかになる、シリーズ第5弾です。

 

正直なところ・・・

蝦夷、阿弖流為(アテルイ)、桓武天皇、坂上田村麻呂・・・
前編だけでも日本史のスターが目白押しなのに、今作では更に、百済、新羅、高句麗、幕末期の奥羽越列同盟、中国と台湾の統一問題・・・
なけなしの日本史の記憶とアジアの政治情勢の知識を総動員し、やっとのことで読み進めているのに、「出雲の九鬼さん」や「フリージャーナリストの鶴谷さん」「無量のじいちゃん」など、以前の登場人物までもが突然出没します。
当然のことながら、私の頭の中は完全な飽和状態。
何度も何度もページを戻して確認しながら読まなくては、とてもついて行けません。
しかも、中盤辺りまではゆっくり丁寧に話は進んでいくのに、残り70ページくらいからは怒涛の展開。
全ての謎は一気に明かされていきます。

この本って、いったいどんな層の読者に向けて書かれてるんだろう?
私がバカなだけなのかな・・・

 

そんなにややこしい話なのに、まったく飽きさせない、投げ出させないストーリーの持って行き方は流石としか言いようがありません。
そして何よりも、あのアテルイが生き延びて唐の皇帝に拝謁してたかも・・・なんてストーリーは、想像するだけでも夢が膨らんでワクワクしてしまいます。
内容は難しいけど、少しだけ時間をおいたらもう1度最初から読み返してみたいと思う、夢いっぱいのステキな作品でした。

 

それにしても、萌絵ちゃん。
いつも一生懸命だし、戦わせたら無双でカッコいいのに、何故かなごむ。
無量が萌絵ちゃんを意識してるシーンは「小学生かっ!」って突っ込みたくなるほど可愛くて、ニマニマしてしまったし。
まだまだ道は長そうだけど、いつかは忍ちゃんがなんとかしてくれると信じて待ちたいと思います。

そして、その忍ちゃん。
首を絞められたり、銃で撃たれたり(?)と、下手をすれば今作だけでも2回は死んでるはず。
無量のためならどんな危険をも厭わない忍ちゃん。
いつまでもずーっと! 無量と萌絵ちゃんの隣で笑っててほしいなあ。

 

 

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