冬は1年で最も湿度が低い季節です。
指がカサカサしたり、カカトがヒビ割れたりと、お肌の乾燥に悩まされる人も多いことでしょう。
しかし、冬に本当に怖いのはお肌が乾くことではなく、知らず知らずのうちに身体の内側も乾燥してしまっていることなのです!
そこで今回は、冬に気をつけたい体内乾燥の原因と対策について、詳しくご紹介します。
目次
体内乾燥とは?
毎日の健康に欠かせない水
飲料水などで摂った水分は、血液などの『体液』となり、全身をたえず循環しています。
この体液は、私達の生命に関わる様々な役割を果たしています。
・酸素や栄養分を全身に運ぶ |
このため、人間は食事を摂らなくても2~3週間は生きられますが、水がないと4~5日で絶命すると言われています。
人間にとって、水はそれほど大切なものなのです。
体内の水不足
人間の身体の中でもっとも多いのは水分で、成人で体重の約60~65%、老人では50~55%を占めています。
この水分は、汗や排泄物、呼気などに姿を変えて体外へ出ていくので、減ってしまった水分は常に補わなくてはなりません。
ところが、出て行く水の量に対し補う水の量が少ないと、体内の水分量は減少し、様々な健康トラブルを引き起こします。
この体内の水分が不足した状態が『体内乾燥』です。
体内乾燥によって起こる不調
体内の水分不足は様々な不調を引き起こします。
・お肌や髪の乾燥
・ドライアイ/ドライマウス
・倦怠感/頭痛
・便秘
・むくみ
・自律神経の乱れ
・免疫力の低下
・心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まる
・脳の機能退化
・老化
なぜ冬に起こりやすいの?
1.水分摂取量が減る
夏は汗をかいて喉の渇きを感じやすいので、水分を多く摂ろうとします。
しかし、冬は汗をかかず、喉の渇きも感じにくいので、水分を摂る量が減って水分不足を起こしやすくなります。
2.空気の乾燥
冬は空気が乾燥しているため、皮膚や粘膜から水分が蒸発しやすくなっています。
このため、気付かないうちに体内の水分は減少し、体内乾燥を起こしてしまうのです。
3.トイレが近い
人間は寒さを感じると膀胱の筋肉が収縮するので、膀胱の容量が小さくなり、少ない量でも尿意を感じやすくなります。
寒さでトイレが近くなった結果、摂取した水分より尿として出す量が多くなり、体内乾燥になってしまうのです。
あなたは体内乾燥?
あなたの水分不足度をチェックしてみましょう。
☐便秘がちでむくみやすい |
以上の内1つでもあてはまれば、水分が不足して体内が乾燥している可能性があります。
次にご紹介する方法で、体内水分量をアップさせましょう。
体内乾燥を防ぐコツ
水分補給のコツ
1.1日に必要な摂取量
人間は、1日2,000~2,500mlの水分を尿や便、汗などとして排出しているので、排出されたのと同じ量の水分を補給する必要があります。
ただし、日本人の平均的な食事からは約1,000ml、食べ物を分解する際に生じるエネルギーからは約200mlの水分が摂取できるとされているので、水やお茶などから摂取すべき量は1日800〜1,300mlです。
2.小分けして飲む
身体が吸収できる水の量は30分間に200ml程度とされているので、たくさんの水を一気に飲んでも、無駄にしてしまうだけです。
水分を上手に補うためには、1度に100~200mlづつ、1日数回に分けて飲むようにしましょう。
3.寝る前後に白湯
睡眠中は水分補給ができないので、寝る前と起きた時にはコップ1杯の白湯を飲みましょう。
白湯を飲むことで身体が温まり、胃腸の活動も活発になります。
4.入浴前後に飲む
お湯の温度や入浴時間にもよりますが、42度のお湯に15分つかると800mlもの水分が失われると言われています。
入浴前後には忘れずに水分を補給しましょう。
5.利尿作用の高い飲み物は控える
ビール、日本酒などのアルコールや、コーヒー、紅茶、緑茶などのようなカフェインの多い飲み物には、高い利尿作用があるため体内乾燥が進んでしまいます。
飲み過ぎには注意しましょう。
乾燥を防ぐコツ
1.鼻呼吸をする
呼吸によって吐いた息にも水分は含まれています。
口で呼吸すると蒸発する水分量が増えてしまうので、鼻呼吸を心がけて蒸発を抑えましょう。
2.マスクをする
冬は空気の乾燥によって、皮膚や粘膜からの水分蒸発が活発化します。
マスクをすることで口や鼻の乾燥を防ぎましょう。
3.加湿器を使う
乾燥しやすい室内では、加湿器を使って湿度を適切(50~60%)に保つことも効果的です。
ただし、加湿器はしっかりと掃除しないと、肺の病気の原因となることもあるので注意しましょう。
4.塩分を控える
人間の身体を構成する細胞は、大量の水を抱え込んでいます。
細胞の周囲の塩分濃度が濃くなると、浸透圧によって細胞内の水分が流れ出し、水分量が低下してしまいます。
体内乾燥を防ぐためにも、塩分を摂り過ぎないよう気を付けましょう。
5.筋肉をつける
脂肪の保水率は10〜20%なのに対し、筋肉の保水率は75〜80%もあります。
このため、筋肉をつけて脂肪を減らせば、体内で水分を保持する力を高めることができます
まとめ
症状が出てしまってからケアをするのでは時間も手間もかかります。
体質や環境に合った対策で予防して、乾燥に負けないみずみずしいBODYを手に入れましょう!
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