『遺跡発掘師は笑わない 縄文のニケ』を読んでみました(ネタバレなし)  ~ 桑原 水菜 ~

私の読書感想文

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『遺跡発掘師は笑わない 縄文のニケ』を読んでみました。

待ちに待った、西原無量シリーズの第9弾。
縄文土器と新興宗教にまつわるミステリーです。

【あらすじ】

舞台は、数多くの縄文遺跡がある長野県諏訪地方。
若き天才発掘師・西原無量はその中の1つ、御座遺跡で発掘を行うことに。

ところが、無量はそこで、過去に祖父が起こした遺物捏造事件の関係者・理恵に再会。
さらに、不気味な文様のついた土器片を発見しますが、その文様を見た理恵は“呪いのカエルだ”と激しく動揺します。

一方、縄文フェスティバルの準備を手伝っていた萌絵。
諏訪大社で古代神を祀る新興宗教の一団と遭遇し、不穏なものを感じていました。
その新興宗教には、忍の元同級生・都築も関わっているらしく、教団内での派閥闘争にも否応なく巻き込まれていきます。

【感想】

今作は、まるで質の良いサスペンスドラマを見ているような展開です。
様々な伏線回収の流れも見事だし、読んでいると信州の情景や歴史が目に浮かび、展開は早いのに時間はゆったり流れている感じがしました。

このシリーズは、ネットで出土品の画像を見ながら読むと更に理解しやすい。
縄文土器に半蛙人が画かれていたなんて、初めて知りました。
西原無量シリーズを読んでいると、遺跡ってロマンだなあって、つくづく思います。

遺跡発掘がシリーズの主題なんだから、陰惨な事件ばかり続くのは少し違う。
今作はいつもに比べて身体を使ったバトルも少なく、教主の後継争いを発掘競争で治めるなど、「話せば分かる」的な状況が多かったので、落ち着いて読めました。

それにしても、萌絵ちゃん。
毎度のことながら、すべてを超越して最強…です。

 

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コメント

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